2012.05.17 Thursday
『坂道のアポロン』小玉ユキ
ときどきブログにコメントくださるnanaさんから教えていただいた「坂道のアポロン」。1960年代の佐世保が舞台、ジャズをやる高校生の話ということで、これははまりそう〜と思い、用心して(?)2巻までとりあえず購入、したところが、とまらなくなってその後結局本屋へ走り、最後まで一気に読んでしまいました。佐世保北高がモデルになってるそうです。
わたしも夏に県の絵画教室で、北高へ通ったとき、坂道でへたりました〜。このへんはどこへ行っても坂道だらけ。引っ越してきた当時は、お隣(といっても坂の下)へ回覧板持っていくだけで息切れしてましたが、いまはすっかり平気になったなあ。佐世保の年配の人はとにかく足腰丈夫です。鍛え方がちがう。
あ、坂道の話はともかく、わけありの爽やかな(?)不良、千太郎と、横須賀から佐世保へ転校してきた、鬱屈気味の秀才、薫の、音楽で結ばれた深い友情を中心に、千太郎のおさななじみ、レコード屋の娘、律子(Favorite Thingsでかわいい歌声を披露)千太郎の兄貴分の淳一(トランペット担当)と、千太郎たちの一年先輩、美術部の百合香などが中心となって話は進みます。
なんか、けっこう設定はベタなのですよねえ、いささか爽やかすぎるかもしれないけど、でもねえ、面白くってやめられなくなって。いつしか登場人物にえらく感情移入してしまってました(笑。二人の恋の行方も気になって、ぐいぐい読まされるのです。高校時代というのは、ほんとに濃い。
千太郎も薫もそれぞれ魅力的なキャラだし律っちゃんのおぼこい純情なかんじがまた……。(律っちゃんのレトロな水着姿もよいですねえ)。ちょっとかっこよすぎる兄貴分、淳一も、「阿寒に果つ」を思い出しちゃった百合香にしても、この時代ならいただろうなあと思うキャラ。(千太郎、薫、淳一で人気投票したら、さて、だれがトップになるかな)。
話の一番軸にあるのは、お互い、心の奥底につらい気持ちと孤独を抱えていた千太郎と薫が出会い、ジャズのセッションを通して稀有なつながりを持つところで、その友情の深さは一種、羨望を覚えてしまうほど。その友情に恋模様がからまって(身におぼえのあるであろうときめきや失望や痛みが、てんこもりにちりばめられてます)面白くないはずない。
また、全編もちろん佐世保弁っていうのがよいです(笑。だいぶネイティブになってきましたよ、わたしも。
アニメはこの前、録画をし忘れましたが今週はしっかり録画するぞ。音つきならばもっともっと楽しかろうもん。秋には街がジャズに染まるという佐世保。ビートルズ全盛の時代に、高校生がジャズっていうところが渋いです。ジャズのレコードをすごーく聴きたくなって、あれこれとっかえひっかえ聴きながら読みました。最後に登場する島は、五島かなあ。あの目が痛くなるほどの青い海。
あんまり暑くならないうちに、また北高への坂道を登ってみようかなと思う、三十○年前の高校生でした。アポロンに会える……わけないかw。
♬nanaさん、ご教示ありがとうございました。





















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