• 2018.03.12 Monday
  • 22:05

JUGEMテーマ:日記・一般

積雪の多かった鳥取の冬、ようやく本格的に春らしくなってきました。

晴れ空に誘われて、ちょっと自転車で川沿いへ。

川土手には、菜花、土筆、オオイヌノフグリ!

春霞か、山脈はおぼろげに。

 

IMG_2226.JPG

菜花は、さっそく食卓でお吸い物に。

IMG_2244.JPG

春霞ですねえ。PM2.5だかが飛んでないとよいのですけど。

IMG_2227.JPG

 

『恋しぐれ』(葉室麟)と呉春の『白梅図屏風』

  • 2018.03.05 Monday
  • 22:13

JUGEMテーマ:読書

毎月テーマ本を決め数人の仲間と読書会のようなものを楽しんでいます。葉室作品を何か一冊読みましょう、ということになったのが昨年の秋でした。『蜩ノ記』や『銀漢の譜』『いのちなりけり』など何冊か読んでいたけれど、せっかくだからこの機会に何か読もうと手にしたのが『恋しぐれ』、表紙の絵にとても心惹かれたのです。

 

それまで読んだ武士ものとは一線を画し、柔らかな印象。与謝蕪村を中心に円山応挙や上田秋成、蕪村の弟子月渓(呉春)などが登場し、様々な切り口で語られる話が繋がって、ひとつ大きな物語となります。蕪村のあたたかみや大きさ、円山応挙のまっすぐな明るさ、ちょっと皮肉屋の上田秋成。ほんとうにこんな風な会話が繰り広げられていたのだろうなあと想像すると楽しい。

蕪村の五十近い年齢差をも超える一途な恋、月渓の哀しい恋、そのほかにも様々な人の人生や恋情が交錯、ほろ苦く切ない恋もあり、命を落とすほどの恋もあり。どのエピソードにも作者の温かいまなざしが感じられます。

師匠である蕪村の辞世の句『白梅のあくる夜ばかりとなりにけり』をもとに月渓(呉春)が描きあげたのが『白梅図屏風』。表紙絵はその絵の一部だったのでした。

 

⇒『白梅図屏風』について

 

読後、この絵はどこに所蔵されているのか調べていたところ、逸翁美術館で二月に展示されることを知り、今回呉春の白梅に逢ってきました。実に味わい深く清々しい、吸い込まれてしまいそうな絵でした。

藍で染められた布のグラデーションが絶妙で、その布の色がそのまま紺碧の空の色になり、そこに描かれたきらめく星のような可憐な白梅がすごく切ない。濃く薄く描かれた枝々が奥行き感を見事に表現しています。

 

全体に漂う静謐で温かい空気感。蕪村の『夜色楼台図』の醸し出すものと共通の世界がそこに在りました。呉春が師匠の蕪村をどれほど慕っていたか、絵がそれを語っているように感じました。

 

その真向かいには応挙の『雪松図屏風』の習作である『雪中松図屏風』が展示されていて、その堂々とした明るい存在感と、どこまでも静かで奥行きのある呉春の絵の対照が実に際立っていて、いい展示だなあと。

 

 

厳しい冬が明けかけたころにほころびる梅の花。いい花ですね。

 

 

評価:
葉室 麟
文藝春秋
¥ 19,051
(2011-02)

養源院から三十三間堂へーまだまだ続く国宝ラッシュ

  • 2017.12.29 Friday
  • 21:08

元気が復活、と書いて後、忙しくなるわ、風邪はひくわ。せめて年越さないうちに。

 

おいしいほうじ茶とお昼ご飯で生き返ったあと、国立博物館のすぐそばの養源院を訪ねました。

紅葉し始めた美しい庭からすぐ、入ったとたんに俵谷宗達の獅子の杉戸絵が。

ていねいな説明をいただきながら、寺内をめぐりました。

淀殿が父浅井長政追善のために建立したものが焼失、その後、妹である徳川秀忠夫人の江が伏見城の遺構を用いて再建したのが

今の建物とのこと。

伏見城落城の時、鳥居元忠など城を死守した武将たちが自刃した時の廊下の板の間を天井として用いており、

血天井として名高いそう。

天井を見ながらあそこが大将の鳥居元忠の頭で足でと説明してくださる、うわあ、ほんとだ〜〜。

この寺内が実に寒くて、凍えるような冷えがよけいにしみてくるのでした。

 

その廊下の奥の宗達の有名な白象の杉戸絵。このデザイン、曲線の大胆さ。すごいなあと実物を見てまた感じ入ったことでした。

狩野山楽の襖絵などもあり、こじんまりとしていながら見どころ多々の養源院でした。

 

 

そのお向かいの三十三間堂。こちらは20歳のころ、京都にいた友人と訪ねたことがあったのですが、まだ時間があったので久しぶりに。あの時も確か、猛烈に冷え込んでいたなあ。

 

ずらりと居並ぶ千手観音、全部で1001体。あの頃は、うわーたくさん!くらいにしか思わなかったのですが、こうやって見ると

実に様々のお顔。どれ一つとして同じものが無い。味わいがありますねえ。たくさんの中でお気に入りがいくつか見つかるとなんだかうれしくなったりして。

そして、手前に配されている風神雷神、観音二十八部衆の像。これすべて国宝。実に生き生きとしたその造形のすばらしさに見入ってしまったのでした。

 

空の色が寒そうでしょ。

まさに、国宝にまみれた秋の一日でありました。

 

みなさま良いお年を〜。

 

 

 

遅れてきた二都物語 その3 京都国宝展 後編

  • 2017.12.04 Monday
  • 20:30

そして、書。実は今回一番感動したのが書でした。お習字を習っていることもあって楽しみではあったのですが、想像を超えていました。

 

ずらりと居並ぶ作品たち。

宋高宗筆「徽宋文集序」高潔な気品ある字に惹かれました。後鳥羽天皇が死の13日前に書いた「宸翰(しんかん)御手印置文」の字には風格があり、朱で押された手形がずっしり心に残ります。そして力に満ちたさすがの空海、楷書、行書、草書の三体がそろった小野道風「の三体白氏詩巻」、自由奔放な藤原佐理の「詩懐紙」ときて、藤原行成の「白氏詩巻」うわあ、この字好き!優美な曲線がなんとも素晴らしい、と思っていたらその次に来た伝藤原行成「仮名消息」、これに完全にノックアウトされてしまいました。

 

伸びやかな線、まるでついこの間書かれたような墨跡(実際には1000年くらい前ですが)、生き生きとした流麗なかな文字が美しく散らし書きされ、その画面いっぱいに広がるエネルギーがきらきらとこちらを圧倒してくる。紙背に書写された三宝感応要録も透けて見えて、混沌とした文字の宇宙のような……感じ入っているうちにふいに涙が出てきて、自分でもあわててしまいました。幸せな時間だったなあ。この仮名消息は鳩居堂さんご所蔵ということですので、博物館とかでお目にかかれる機会は少ない作品だったかもしれません。鳥取に戻ってから、もう一度確認したいと図書館にこもって印刷されているものを探しましたが、なかなかないのです。ともあれ、すごい作品との出会いに感謝した次第。ほんとうに京都まで足を伸ばしてよかった。

鳩居堂のこちらのページに仮名消息が掲載されています。

 

国宝たちに圧倒されてよろよろと夢見心地で外へ出たらすごく寒くて、道に迷ってたどり着いた清水一芳園で、まぐろのづけ丼を。これがまた大変美味でした。香ばしいほうじ茶と、あつあつの美味しい出汁でしっかり温まりました。が、ここほんとはかき氷やパフェが有名なお店らしいです(;^_^A

 

おなかがあったかくなったところで、あと一つ二つお寺を訪ねる元気が復活。

JUGEMテーマ:アート・デザイン

 

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