Blue lagoon

Phoebe's music life
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Nothig gold can stay

オバマ氏が大統領に就任し、オバマさんと同い年だったわたしが昨日ひとつ年をとり(笑、その昨日はみごとに真っ白な雪の一日となりました。佐世保でこんなに雪が積もるのは珍しいことのようです。台所の窓から見渡す雑木林も綿帽子。
ゆき

朝、台所に立つと朝日に映える雑木林がとてもきれいなのです。ことに冬になると光りが斜めに射すせいか、夕陽のようなとろ〜っとした濃い陽ざしになります。さざんかやうずたかく積もった枯葉に、はちみつのようにこぼれる冬の朝日。あまりにきれいで手をとめて見ほれることしばし。でも、ほんとにその色は束の間で、すぐふつうに変わってしまいます。

それを見た時に、ロバート・フロストの『Notihg gold can stay』という詩を思い出して、ああ、あの詩はこういう感じなのかもしれないなぁ、と。

Nothing gold can stay

 

Nature’s first green is gold,

Her hardest hue to hold.

Her early leaf’s a flower;

But only s an hour.

Then leaf subsides to leaf.

So Eden sank to grief,

So dawn goes down to day.

Nothing gold can stay.


1961年の1月20日、ジョン・F・ケネディの大統領就任式で、ロバート・フロストはスピーチをしてるんですね。そして二年後の1月29日に88歳で没しています。

| 22:01 | comments(4) | trackbacks(0) | phoebe

『alone』

Bill Evans Alone
Bill Evans Alone
Bill Evans

どうもこちらへ来てから、体調が良くない。元々虚弱(?)で、がんばりの利かない体質に拍車がかかってしまい仕事をこなすのが精一杯の日が続く。そのせいか風邪をひいててもよくわかんない(笑。リンパ節が腫れて痛くなって、頭も痛くなって、ありゃ、これは風邪?とようやく思いいたる。朝方寒くて目が覚める、というのを繰り返したせいかもしれない。みなさまも季節の変わり目お気をつけください。

こんな夜はピアノソロを聴きながらぼぉーっとすごすのがいい。いただいたこのCD、なんど聴いたことだろう。一曲目「Here's that rainy day」を聴くと、車窓を流れる雨の街の情景が思い出される。

 『虻』  辻征夫

 眼を閉じていても
 きみがきたのはわかる
 静かに 耳もとで囁くからだ
 (なにをしているの?)
 雨を聴いているんだ
 たくさんの水滴がすこし斜めの直線になって
 木々の葉や舗石に落ちる音を聴いている
 はるかな高みからきたものが
 この地上の事物に出会って発する音響
 はまるでひとのないめんのざわめきのようだ
 (ざわざわざわざわ ざわざわざわざわって
  風や水のながれのような音がしているのね)
 そうかもしれない けれど
 不思議だ
 きみの声だけを聴いていると
 かって少女の頃にぼくから去った
 いとけないものがもどってきて
 そばにいるようなきがする
 きみが
 雨のひとつぶ あるいは虻みたいな
 妖精だなんて思えない
 (眼をあけてごらんなさい)
 いやだ 雨がやむまで
 眼はあけない


さて、というわけで、眠るのがいちばんの薬、かな。

JUGEMテーマ:音楽


| 21:31 | comments(2) | trackbacks(0) | phoebe

一週間とサバ

てゅらてゅらてゅらてゅらてゅら、てゅららぁーーー♪あ、数たりない?(笑。というわけで一週間。いろんなことがありました。

☆抜歯 
初めての歯医者にいき、レントゲンを撮る。「いきなりで悪いですが抜きます」「ひえぇ〜〜抜くんですか、はい」と抜歯(TT)。とてもていねいな説明で大納得したものの、また一本、さようなら〜〜〜。

☆蛍
初めてみた、蛍。裏の楓の木の繁みで、ひとつだけ明滅する光のけなげさにうたれる。ほんとに感動。ひさしぶりに心が震えて、泣きそうになった。

☆鍼
こちらへきて最初に探したのが近所の整骨院。「火曜日は鍼もやってますがいかが?」と言われ、してもらう。肩と腰と足(全身じゃん)。「お客さん、張ってますねぇ」ハイ、おつかれです(TT)。

そうしながらも、ミニコンポが元気に戻ってきてくれて。図書館で借りた『ウンベルト・サバ詩集』をめくりながら、バッハを聴いたりする休日の夜のやすらぎをかみしめております。

 石と霧のあいだで、ぼくは
 休暇を愉しむ。大聖堂の
 広場に来てほっとする。星の
 かわりに
 夜ごと、ことばに灯がともる。
 生きることほど、
 人生の疲れを癒してくれるものは、ない。


       「三つの都市― 1 ミラノ」 詩集『ことば』より 須賀敦子訳

明日から、また仕事がんばろ。

JUGEMテーマ:読書


| 23:24 | comments(3) | trackbacks(0) | phoebe

七夕

菅原克己全詩集
菅原克己全詩集

今年は7が三つ並びの七夕でしたね。携帯に並んだ「070707」が美しかった(笑。以前もちょこっと書きましたが、毎年七夕になると、菅原克己の詩『ブラザー軒』を読みたくなります。ちょいと長いですが。

     『ブラザー軒』

    東一番丁、
    ブラザー軒。
    硝子簾がキラキラ波うち、
    あたりいちめん氷を噛む音。
    死んだおやじが入ってくる。
    死んだ妹つれて
    氷水喰べに、
    ぼくのわきへ。
    色あせたメリンスの着物。
    おできいっぱいつけた妹。
    ミルクセーキの音に、
    びっくりしながら
    細い脛だして
    椅子にずり上がる。
    外は濃藍色のたなばたの夜。
    肥ったおやじは
    小さい妹をながめ、
    満足気に氷を噛み、
    ひげを拭く。
    妹は匙ですくう
    白い氷のかけら。
    ぼくも噛む。
    白い氷のかけら。
    ふたりには声がない。
    ふたりにはぼくが見えない。
    おやじはひげを拭く。
    妹は氷をこぼす。
    簾はキラキラ、
    風鈴の音、
    あたりいちめん氷を噛む音。
    死者ふたり、
    つれだって帰る、
    ぼくの前を。
    小さい妹がさきに立ち、
    おやじはゆったりと。
    東一番丁、
    ブラザー軒。
    たなばたの夜。
    キラキラ波うつ
    硝子簾の向うの闇に。


どこまでも透明で幻想的な、たなばたの夜。静かに氷を噛む音がいつのまにか部屋いっぱいに満ちてくるような。

28年ほど前(年ばれちゃうけど)高校の軽音楽部でMeditationというバンドのキーボードをやってました。そのバンドの文化祭での演奏をメンバーのお一人がきれいにリマスターしてCDに納めてくれたものを最近いただき、ほんと懐かしさのあまりひっくり返りそうになりました。失敗した記憶が鮮明なのでこわごわ再生したのですが、想像以上に演奏も音質もよく、聴いているとつい昨日のことのように思えるほどでした。実際には長い長い時間が流れてしまったわけですが。

学年がひとつ上だった女性メンバー3人が抜けた次の年の文化祭の演奏もはいっていて、そこでキーボードとヴォーカルを担当していたMくんの声を28年ぶりに聴いていたところへ、CDを作ってくれた友人から届いたのが、そのMくんが昨年亡くなっていたという知らせ。ほんとに驚きました。

違うバンドだったのであまり話した記憶はないのですが、いつもにこにこしているやさしい雰囲気の人だったなぁ。当時、わたしが学校の冊子か何かに書いた「新しい時代のしっかりした風に」という(タイトルしか覚えてない^^;)文章を「とてもよかったですよ」と言ってくれたときの記憶が蘇ってきました。

遺されたご家族のことを思うとなんともいえない気持ちだったのですが、この詩を読みながら、硝子簾をくぐった彼が子どもたちと並んで氷水を喰べているところを想像していると、すこし気持ちが静かになりました。彦星と織姫も、死者と生者も、天の河を自由に往来して逢瀬を楽しめる七夕だったらすてきだなぁ、と思いつつ。

ブラザー軒のある街、仙台の七夕は8月なんですねぇ。一度行ってみたい街ではあります。
| 22:57 | comments(7) | trackbacks(0) | phoebe