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    遅れてきた二都物語 その3 京都国宝展 後編

    • 2017.12.04 Monday
    • 20:30

    そして、書。実は今回一番感動したのが書でした。お習字を習っていることもあって楽しみではあったのですが、想像を超えていました。

     

    ずらりと居並ぶ作品たち。

    宋高宗筆「徽宋文集序」高潔な気品ある字に惹かれました。後鳥羽天皇が死の13日前に書いた「宸翰(しんかん)御手印置文」の字には風格があり、朱で押された手形がずっしり心に残ります。そして力に満ちたさすがの空海、楷書、行書、草書の三体がそろった小野道風「の三体白氏詩巻」、自由奔放な藤原佐理の「詩懐紙」ときて、藤原行成の「白氏詩巻」うわあ、この字好き!優美な曲線がなんとも素晴らしい、と思っていたらその次に来た伝藤原行成「仮名消息」、これに完全にノックアウトされてしまいました。

     

    伸びやかな線、まるでついこの間書かれたような墨跡(実際には1000年くらい前ですが)、生き生きとした流麗なかな文字が美しく散らし書きされ、その画面いっぱいに広がるエネルギーがきらきらとこちらを圧倒してくる。紙背に書写された三宝感応要録も透けて見えて、混沌とした文字の宇宙のような……感じ入っているうちにふいに涙が出てきて、自分でもあわててしまいました。幸せな時間だったなあ。この仮名消息は鳩居堂さんご所蔵ということですので、博物館とかでお目にかかれる機会は少ない作品だったかもしれません。鳥取に戻ってから、もう一度確認したいと図書館にこもって印刷されているものを探しましたが、なかなかないのです。ともあれ、すごい作品との出会いに感謝した次第。ほんとうに京都まで足を伸ばしてよかった。

    鳩居堂のこちらのページに仮名消息が掲載されています。

     

    国宝たちに圧倒されてよろよろと夢見心地で外へ出たらすごく寒くて、道に迷ってたどり着いた清水一芳園で、まぐろのづけ丼を。これがまた大変美味でした。香ばしいほうじ茶と、あつあつの美味しい出汁でしっかり温まりました。が、ここほんとはかき氷やパフェが有名なお店らしいです(;^_^A

     

    おなかがあったかくなったところで、あと一つ二つお寺を訪ねる元気が復活。

    JUGEMテーマ:アート・デザイン

     

    遅れてきた二都物語 その2  京都国宝展 前編

    • 2017.12.04 Monday
    • 19:21

    翌日は、気合いれて京都へ。すごく混雑しているという「国宝展」。しかし作品の一覧を見ると、与謝蕪村の「夜色楼台図」が展示されているではないですか、これは見たいと一念発起。開館15分前に着いたときにはすでに会場の外まで長い列が。やっぱりかぁ〜と思いつつ並びました。加賀からいらしたというお隣のご婦人と話が弾み「すごい人ですね〜」と話していたら、後ろにいた地元の方が「私は4度目だけど今日は少ない方ですよ、すぐ入れます」とのこと。待ち時間もたいそう楽しく過ごせました。

    入場すると案内の方が、順路関係なく自由にご覧くださいと言われるので、二階の絵画の展示室へまっしぐら。まだ人が少なかったのでお目当ての「夜色楼台図」をガラスにへばりついて鑑賞。墨だけでこんなに奥深い優しいあたたかい絵が描けるんだなあ、雪の夜の絵なのにこのぽかぽか感はなんだろう、じーん。作者と対話しているような気分になる絵でした。振り返ると円山応挙の「雪松図」あああ、これもすごい〜。雪を描かずして雪を出現させる技術と、スケールの大きさ!そして奥にはザッツ琳派、尾形光琳の「燕子花図屏風」。豪華この上ない色彩と素晴らしいリズム。ゴージャスすぎてぽゎーっとなってしまうような空間でした。

     

    さあ、残りを見るかなとのんびり動き始めたのですが、さすがすべて国宝、他もすごかった。書き始めるときりがなくなりそうですが、まずは「平家納経」。この小さな巻物にちりばめられた豪華さは何⁉思わず、老眼鏡を取り出し、これまたガラスにへばりついて端から端まで堪能。本物のもつオーラはすごい。有名な源氏物語絵巻もあったのですが、ここは人の波に負けて、そこまで近づけませんでした、とほほ。気品あふれる源頼朝はじめ3つの肖像のすばらしいこと。そして、土偶と縄文式土器に窯変天目!ゴージャスすぎますねえ。縄文式土器や土偶に、教科書以外でお目にかかれるなんて想像もしませんでした。こういうのを見ていると時間と空間の不思議を思わずにはいられないですねえ。

     

    しかし、この後まだまだ感動の出合いが待っておりました、おそるべし「国宝展」。

    絵本のひきだし 林明子原画展

    • 2017.09.28 Thursday
    • 20:50

    JUGEMテーマ:アート・デザイン

    鳥取歴史博物館(やまびこ館)で「絵本のひきだし 林明子原画展」を見てきました。たしかうちにあった林さんの絵本は「おつきさまこんばんば」「おふろだいすき」「まほうのえのぐ」「きょうはなんのひ?」の4冊だったかなあ。子どもたちに読み聞かせたのを懐かしく思い出しました。ことに「おふろだいすき」と「おつきさまこんばんは」は何度読んだことやら。

     

    その当時も、絵本からにじみ出てくるようなあたたかさ、子どもの体温や心情が直接こちらに伝わってくるようで、とても好きな絵本だったのですが、その感覚が原画で見てますます強くなりました。緻密な積み重ねから生まれるあたたかな世界を実感。

    ほんとうに子どもが大好きな方なのですね〜。いや、そうでなければあの愛にあふれた絵が描けるわけがないですね。恥ずかしがり屋だったという林さんに絵を習わせてくださったご両親に感謝です。

     

    そして実際の絵をつぶさに見ながら、どんな技法が使われているのかもすごく興味をひかれたのでした。珍しいペン画の展示もあり、その細密で見事な出来栄えに感嘆!

    「こんとあき」は林さんの代表作だそうで、林さんのおばあちゃんが鳥取に住んでおられたことから、鳥取砂丘が舞台になっています。いいお話。こんの尻尾に包帯を巻いてくれるシーンとか、おばあちゃんのとろけそうにあたたかで柔らかな笑顔が、なんとも言えずすてきでした。

     

    ボストン美術館 日本美術の至宝

    • 2013.04.06 Saturday
    • 09:21
    所用で大阪へ出かけたので、ちょうど始まって二日目のボストン美術館展を観てきました。そんなに期待していなかったのですが、これが、ほんとうにすばらしくて。休憩しながら3時間足らず、どっぷり浸かってまいりました。

    天王寺公園の中の美術館、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」だったかが来たときに一度行ったように思うのですが、今回、天王寺公園にはいって、あれ〜、こんなきれいなところだったっけ!と、まずそれにびっくり。昔はブルーシートいっぱい並んでた記憶があるのだけどなあ。

    お天気今いちですが、通天閣をバックに桜満開。

    園内の日本庭園、慶沢園のあずまやで、ほっと一息。


    慶沢園の門をくぐりぬけて。

    桜のトンネルを通って、茶臼山へ。
    大阪冬の陣、夏の陣の舞台になったところ。茶臼山って古墳だったのね。
    ようやく美術館へ。
    簫白の龍が迎えてくれます。

    まず「プロローグ」の狩野芳崖の「江流百里図」で圧倒されてしまった。この細密で繊細で、しかも壮大な世界はなんなんだ〜〜!これは明治18年(1885)頃の作品ですが、次の「仏のかたち、神のすがた」では、一気に奈良時代、平安時代へさかのぼります。馬頭観音菩薩増、一字金輪像、弥勒菩薩三尊像、吉祥天曼荼羅図、細密さと優美さ、技術の高さ。20を超える図像や立像すごかった。

    そして「海を渡った二大絵巻」、これが圧巻でした。平安時代の「吉備大臣入唐絵巻」。唐へ渡った吉備真備が幽閉されちゃったところへ鬼となった阿倍仲麻呂が来て、超能力みたいなのを発揮して、難問解決していくなんとも面白い話。二人が、正座した格好のままそろって空を飛んでいくシーンなんて、もう漫画の世界の楽しさそのもの。このあたりから世界を席巻するアニメ文化の萌芽があったのですね〜。

    「平治物語」の三巻も、スペクタクルな画面構成。車輪がまわってる雰囲気や炎の表現もさることながら、人物の表情や個性がすんごく細かくリアルに描き分けられていて、今にも動きだしそうなほどの躍動感。ちっちゃい絵巻の紙面に、これだけ細かく描きだされているのは見事とか言いようがない。なんかすごーく感動しました。こちらに、画像つきで詳しく解説されております。

    尾形光琳の屏風、大きさや、デフォルメされた波のデザイン性の高さ、それから長谷川等伯の幽玄な龍虎、曾我蕭白のなんともかわいらしさのある龍、どれもこれも見応えありすぎでした。

    幸い人が少なくて、ほんとにゆっくり見学できたものだから、ちょっとのめり込みすぎて途中でくたびれ果て(笑、休憩室で爆睡すること20分。

    それにしても、これだけのものが、外国の一美術館にあるのがすごいなあ。収集家のビゲローは、毎日宝くじにあたってるくらいの利息が手にはいる、ものすごい資産家だったらしいですが、その資産をこのように使ってくれて、ほんと、ありがとう!ですね〜。


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