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芭蕉の花と若冲と

芭蕉の花というのを、初めて見た。

 

山陰は茶道が盛んなようで和菓子屋さんも多い。先日、抹茶ではなくて煎茶を点てる煎茶道のお点前を初めて拝見する機会があった。水車の板に載せられたお道具、お香立てもあり、一本の香がちょうどお点前が終わるころに尽きるようになっていた。床の間には、書が掛けてあり、花は芭蕉の花が横たわるように飾られている。大きな実のようなエキゾチックな風貌だったけれど、活け方がすてきでその場にとてもマッチしていた。水車の板の上には、なんとも可憐な姫沙羅も活けられていて、その対比も面白い。

 芭蕉の花 

 

 

 

 

 

 

 

 (芭蕉の花)
 

芭蕉といえば、と思い出したのが相国寺の承天閣美術館で見た若冲の「月夜芭蕉図」。

 

img_4.jpg

 

この絵の前に立ったときに感じた、なんとも言えないし〜んとした静けさを思い出した。

月の持ついささか寂しい感じと白々とした月光に照らされるあたたかさの両方を感じ、絵の世界に吸い込まれてしまいそうで、しばらく絵の前から動けなかった。芭蕉ってなんとなく南国風で風情なんてあるのかなあと思っていた認識がすっかりくつがえされた。

あの芭蕉の、花が、これなんだなあ。これまで、月の満ち欠けなどほとんど心をとめずに生きてきたけれど、電気のない時代、月夜の美しさはどれほど心に沁み込んだことだろう。

 

澤田瞳子の小説『若冲』にも、この芭蕉が出てくるシーンがある。はっとするほど効果的に登場し、とても心に残っている。

 

芭蕉の花から、様々な思いを巡らせる五月の楽しみ、風流とはかけ離れたばたばたの日々にしばしうるおいをいただきました。

評価:
澤田 瞳子
文藝春秋
¥ 1,728
(2015-04-22)

posted by phoebe | 15:09 | - | comments(0) | trackbacks(0) |
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