Blue lagoon

Phoebe's music life
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『愛を読む人』

先日『愛を読む人』観てきました。ひさびさの映画館。ウディ・アレンの『恋するバルセロナ』かこれか時間のあう方を観ようと出かけて・・・・・こちらに決定〜。

原作の『朗読者』を読んだのはずいぶん前だったので、うろ覚えのところも多く、ことに裁判の内容などは、ああ、そうだったそうだったと思い出しながらの鑑賞でした。あらすじはあちこちで語られているでしょうから省きまして・・・・・・。

原作とちがって、回想という形がとられ、時代がいったりきたりしますが、それもなかなか効果的。最初、ドイツなのに英語っていうので、なんとなく違和感?(どっちにしても、わかんないけど・・・・・・汗)を感じたりしてましたが、そのうち、そんなことはすっかり忘れて、物語の世界に。



ケイト・ウィンスレットはハンナの頑なな感じをうまく演じてたなぁ。最初のほう、恋をしながらも、どこかなぞを抱えているハンナの雰囲気と、一途に心を傾けるマイケルがすごくよく描かれていて。マイケルとハンナは21歳くらい離れてるっていう設定でしたっけ?でもサイクリングに出かけるシーンではあまり年の変わらないカップルに見えましたねぇ。



長じてからのマイケルを演じたレイフ・ファインズも安定感があったし、教授役のブルーノ・ガンツもさすがの存在感。でしたが、今回は、なんといっても、若き日のマイケルを演じたデヴィッド・クロス!もー、すっかりファンになってしまいました。繊細さとうちに秘めた情熱、苦悩や迷い、ときに驚き・・・・・・どれをとってもほんとにすてきな演技だったなぁ。監督がほれ込んだというのも、納得であります。これからの活躍、期待大ですね♪



‘世界が涙した’なんて言われると、絶対泣くもんか、と思ってしまう性質なんですが、後半、少年から大人になったマイケルが獄中のハンナのために朗読を吹き込むシーンはやっぱりこみあげてくるものがあって、必死でこらえたけど泣けちゃったなぁ。

唯一?不満は、年齢を重ねてからのハンナの特殊メイクです。おでこにだけ皺がよってて、不自然だったぁ〜、もうちょっとほっぺたとかほうれい線に手を加えて、ナチュラルおばあちゃんにしてほしゅうございました。

描かれている内容には、歴史の重さや個人の尊厳の問題と、実にいろんな問題が含まれているように思いますが、それについて語るほど言葉や知識を持ち合わせていないので、まだいろんな考えが頭のなかをめぐってる状態。

ただ、やっぱりハンナがそこまでして守りたかったものについて、考えがいきます。人間にとって誇りってなんだろうなぁ。誇りとかプライドはとても大切なものですが、ときにとても厄介な代物に変身するときもあるように思います。何を誇りとして守りぬくのか、何を捨てるべきなのか。

あ、そうそう最後にマイケルが会いにいく、裁判の際証言した女性役のレオ・ナリンはどこかで見た人だなぁと思ったら『ショコラ』や『カサノバ』に出てて、ラッセ・ハルストレム監督の奥様なのですね。そうかぁー。なんにせよ、もう一度、原作を読まなきゃ。
映画 | 16:56 | comments(0) | trackbacks(1) | phoebe

『いつか眠りにつく前に』

今度は老いて死を迎えるの女性篇『いつか眠りにつく前に』。死の床にある女性アンが回想する過去の恋、そして彼女を見守る娘たち。娘が抱えた問題も絡ませながら、アンの現在と過去が織り成す物語。(あらすじは公式HPにてどうぞ)

人生の最期を迎えたアンを演じるのは『ヴィーナス』でモーリスの元妻役をしていたヴァネッサ・レッドグレイヴ。この映画の中では、亡くなった実の娘、ナターシャ・リチャードソンと母娘を演じている。そして、アンの親友ライラの若い頃と年老いてからを、メイミー・ガマーとメリル・ストリープという、これまた母娘が演じている。メイミー・ガマーの演技は実に自然でよかった。

死の床にあるアンを夜間看護する看護婦さん役アイリーン・アトキンスが、台詞は少ないながら、とても印象に残る演技。ディズニー映画のピノキオに出てくる妖精(でしたっけ?)みたいな恰好をして飄々とした受け答えをしているシーンがなんともユーモラス。全編けっこうシリアスに流れるので彼女の存在が、ほっとした時間をくれる。

ほんと人生なんて、思うようにはいかないし、たくさんの後悔が残るものなんだろうなぁ。あのときああしとけば、あのときあっちの道を進んでいれば……と思わない人はきっといないよね(笑。アンが若い頃、親友のライラの結婚式に招かれたときのこと。ライラが恋していたパトリックという青年と恋におちてしまう。そしてアンを慕っていたバディ(親友ライラの弟)に悲劇がおこる。それによってパトリックを失い、その後の結婚にも破れ、子供を育てながらジャズクラブで歌って苦労してきた彼女。

最期の床にある彼女をたずねてきたライラが‘わたしたちは、すべきことをしたのよ’という言葉がとても心に残った。その一言で、アンは救われたと思う。けど、そのあとライラが彼女の娘にむかって‘あなたのお母さんの人生に、何ひとつまちがったことなんてなかった’といった内容のことを言うところは、ちょっとなぁって思ってしまった。そこまで肯定するとちょっと(^^ゞ。とはいえ、その言葉で彼女はある大切な決断をするのだから、必要な言葉だったのかもしれない。

景色の美しさと、ベテラン女優陣(ライラとバディの母親役で、グレン・クローズも)がゴージャス。そんな中で、とてもフレッシュな演技が光ったのが、詩を愛する心優しい(ゆえに破滅的でもある)バディ役のヒュー・ダンシー。彼がアンに心中を告白するシーンは、胸にせまってくるものが……。と思ったら、その後なんと、ヒュー・ダンシーと、アン役のクレア・デインズは、婚約したのだそうです。そうか、本気だったのか。どうりで……。
映画 | 21:49 | comments(0) | trackbacks(0) | phoebe

『ヴィーナス』

評価:
---
ワーナー・ホーム・ビデオ
¥ 2,182
(2008-05-08)

生きているものはみな老いて死を迎える。たまたまなのか、老いて死を目前にした男女が主役の映画を続けてみることになった。そのひとつ『ヴィーナス』では、ピーター・オットゥール様♪が主役モーリスを演じている。

快楽の追求を一番に役者としての人生を奔放に(好き勝手に?)生きてきた主人公モーリス。病を得て死を意識したとき、親友のところへ手伝いと称して送り込まれた、どうしようもない?若い女の子に自分の中のヴィーナスを観る。彼女ジェシー(ジョディ・ウィッテカー)をヴィーナスと呼び、アプローチを始めるモーリス。いいようにあしらわれ、たかられ。しかし世の中からスポイルされていた彼女の心が、モーリスとのやりとりの中ですこしずつ動いていく。

往生際が悪いというか、実際にこんなおじいさんが近寄ってきたらひどい嫌悪感を感じるだろう。若い女の子なら、なおさら。ところが、そうならないのは、さすがピーター・オットゥール。すけべさにとっても品があるのだ(笑。老いることの哀しさと、時折みせる人生経験から生まれる深み(シェイクスピアの詩を口ずさむシーンがとても素敵)、そしてとっても『純』なかわいいおじいちゃんを演じている。女性も年をとると無邪気になるというけれど、男性もそうなのだろうか。そして生への執着は性への執着でもあることを、ほろ苦く、ときに可笑しく描きだしている。

ヴィーナスを演じる新人のジョディ・ウィッテカーも魅力的で、心の変化とともに美しくなっていく。最後、海でのシーンの彼女はほんとにきれいだ。

モーリスの親友たちもみなすばらしい俳優さんばかり。軽妙だったりほろっとさせたり。元妻役のヴァネッサ・レッドグレイヴも渋い。モーリスと彼女のやりとりには、しみじみさせられるものがある。最近、彼女の娘さんナターシャ・リチャードソン(シンドラーのリストの、リーアム・ニーソンの奥さん)がスキー中の事故で亡くなったというニュースには驚いた。45歳だったか……若すぎる。老いてから死ねるのは、幸せかもしれない。

老いといえば、ピーター・オットゥールも相当なお年で、撮影中も腰の圧迫骨折だったかのアクシデントがあったそうだ。でも役者魂のすごさ、3週間後には撮影に戻ったそう。

物語後半、ピーター・オットゥールが、窓から外を眺めている横顔が大写しになるシーンがある。すこし濁ったブルーグレイの瞳が、ものすごく美しい。


映画 | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0) | phoebe

『Angel』

 予約をいれておくと、どんどんポストに届くもので、ヒマを見つけては必死でDVDを見てます。なんか、ちょっと不健康?(笑。もうすぐお試し期間が終わるけど、どうしようかな。

今回は『Angel』。初めて見るフランソワ・オゾン監督作品は、強烈なスパイスとお酒をまぜた御伽噺みたいな映画でした。

田舎町の古ぼけた雑貨屋の娘であるわが身を呪い、想像と創作の世界に浸る少女エンジェル。彼女が想像だけで書き上げたロマン小説をロンドンの出版社が出してくれることになり、大ヒット。一躍富と名声を手にした彼女は、少女の頃から憧れていたお屋敷を買い取り、恋をして結婚もし、豊麗な花が開ききったような生活を送るのですが、その甘い結婚生活が始まってすぐから、様々な転落が始まります。

結局、彼女は自分の想像の世界だけで生きていて、そこにはリアルがないので、彼女の作品そのものも飽きられてしまうわけですが、それと彼女の実生活がリンクして転落していく様子が痛ましい。結局、実人生にまで、それとはしらず自分の想像世界を押し付けてしまうのですねぇ。相手はおかまいなし(だから愛情を注げば注ぐほど、相手も自分も不幸になる)。思い込みが激しいといえば、それまでかもしれないけど、その激しさが普通じゃないのが、魅力。こんな経験だれもができるわけではありませんものね。DVDのカバーにもなってる、印象的な真っ赤なドレス。この赤が彼女の全てをあらわしてるみたい。

焔のように燃えて燃えてぼろぼろになっていき、そして‘彼女が手に入れたかったものを、すべて持っていたのは実は・・・・・・’、という運命的な出会いののち、彼女は若くして燃え尽きてしまいます。最後に彼女がいう一言は、なんとも哀しい。

出版主(ずっと彼女をあたたかく見守る父親的存在)の妻役のシャーロット・ランプリングは、彼女の弱点を最初から見抜いているのですが「・・・・・・でも、たいした女だわ」と言う台詞が、エンジェルの特異性を物語っております。が、実際はその台詞をいうシャーロット・ランプリングが一番怖かったりして(笑。

幸せってナンなんでありましょうね。
映画 | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) | phoebe